換気扇 ②

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24時間換気

《24時間換気》という言葉も、ようやく定着してきました。
ただ、24時間換気の設置義務付は 2003年~の新築物件や大規模リフォームが対象で、それ以前の建物は対象外になっています。

 

そもそも、24時間換気とは?

シックハウス対策のため施工された新しい規制です。
新築住宅に24時間換気が義務づけられることによって、室内の平均的なホルムアルデヒド濃度は、0.1mg/m3以下に保つことが出来るとされています。

 

ホルムアルデヒドの濃度での人的影響

現在室内で使用されている建材はF☆☆☆☆(旧基準0.05ppm以下)がその大半を占める
建材の旧基準値 ppm 症状
50.00 肺炎を起こして死亡することもある。5~10分で急性中毒を起こす
10.00 正常な呼吸が困難になる
F3合板:一般的に使用されている 4.00 催涙が起こる
3.00 鼻や喉に刺激が加わる
F2合板:最近多く使用されている 2.00
1.00 5年間生活すると1万人中14人が癌になる
0.50 臭気のために不快感が起こる(工場などの最高値)
F1合板:食器棚、ベビータンス等に使用 0.20 目への刺激が加わる(ドイツではこれ以上の製品は取引禁止)
0.10 多くの国が勧告値及び天井値としている
0.08 WH0基準
0.05 臭いを感じる(カナダ・カリフォルニア室内基準)
COF1合板:特別な所にしか殆ど使用されていない 0.04 敏感な子供はアトピーになる
0.01 測定不能レベル
シックハウス症候群の主な症状
頭痛、めまい、ふらつき、不眠、鬱状態、循環障害、タンソク、耳鳴り、目の痛み、動悸、嘔吐感、視力障害、皮膚炎、アトピーなど
※基準値よりさらに上回るためには天然系を採用など必要だが天然系の種類によっては反応する人もいる。

 

24時間換気の種類

 

第一種換気 第一種換気 排気、吸気とも機械を用いて行う換気方法で、もっとも換気を制御しやすい。ただ、換気を計画的に行うために、建物にもそれなりの気密性が要求されるため、高断熱高気密住宅などでお勧めの方法。
また、熱交換型換気扇を使って、外気からの吸気をより室温に近い方法で行う方法もあります。
第二種換気 第二種換気 吸気のみを機械で行う方法で、クリーンルームなど用いられていますが、住宅ではまず行われていません。
第三種換気 第三種換気 排気のみを機械で行う方法。もっとも広く行われている換気方法で、壁に換気扇を取り付ける方法から、天井に換気扇を設け、ダクトで室外に排出する方法の2つがあります。

 
表のとおり、3種類ありますが、実質 第1種換気 と 第3種換気 が主です。

 

気になるコストは?

住宅の大きさによると思いますが、 第1種>第3種 と考えて頂いてもOKです。

 

換気の意味

換気は 私ら専門工事業者でいうと、空調設備の枠に入ります。
空調設備は 字のとおり、空気を調和することをいいますが、換気は人間が快適に建物内で過ごす設備として、とても大きなウエートをしめます。では、換気が悪いとどんなことが 起こり得るでしょうか。

① 結露  結露は換気不十分の最たるもので、この多湿な気候の日本におられるならば、まず避けて通れない現象です。

② 匂い  換気が不十分だと、いろんな物から発せられる匂いを外へ出すことが出来ません。(例:トイレ)

③ 空気の排出  室内の汚れた空気を 出すことができません。

④ 温度調節ができない  室内の暖められた空気を外へ出すことが出来なければ、新鮮な外の空気を入れることもできません。

⑤ 有害物質の排出  この有害物質を出すことが24時間換気のキモになります。 

「 あれ? それだと、換気扇など付けなくても、窓を開ければいいのでは? 」 と思われる方もいらっしゃると思います。 

その通りです。 ただ、トイレとかだと、わざわざ窓を開けてなさる方はいらっしゃらないと思いますし、 特に⑤の有害物質の排出については、そもそも、ホル ムアルデヒドはあらゆる建材に使われているものですから、きちんと法律で網をかけて義務化しないと、知らず知らずのうちに体内が侵されることになりますの で、 やはり今の住宅には換気設備は必要不可欠ということになります。

さらに、冷房や暖房などといった 室内の温度を上げたり下げたりし て場合、せっかく適温になった空気なのに、匂いや汚れのため、空気を排出するといった場合でも、 《 全熱交換機換気扇 》 を設置することによって、熱 はその室内に残し換気するといった無駄をなくす換気をすることもできます。

 

家に合った換気扇を選ぶ

今の新築住宅特に、ハウスメーカーや地場の大手工務店などは まず 高気密高断熱住宅が標準になっています。  高気密住宅は、外からの自然な空気の出入りや 建物内のすき間っというのは無いに等しいです。ですので、快適な住環境を得るためには、特に換気の選定が重要になります。