血圧の値とは
H30年更新 血圧と配管の類似
▼私が現在営んでいる住宅リフォーム業。 本業は、水道や空調といった住環境を専門とする《設備屋》でございます。
設備屋っていうのは別名=配管屋でありまして、要は、空気や液体をとおす管を敷設する仕事です。
水やお湯・排水・石油といったライフラインはもとより、快適性を求めて調和した空気をまわすことまで守備範囲は多岐にわたります。
▼少し専門的な話になりますが、配管をとおる液体や気体は、圧力と材料の摩擦に左右されます。
例えば、水を下から上へ上げる場合、当然大気のもつ圧力に打ち勝って初めて上がりますし、ホースで庭に散水する場合、同じ圧力で1mのホースと100mのホースでは、水の出る量が違います。 これは、ホースの内側の摩擦にだんだん水の圧力が消されているからです。
▼ここで、単位について確認をします。
先ほど出てきた、大気の圧力: 日本にはたくさんの台風が日本へ上陸しますが、よく見る数値として、950hpa とか 980hpa とか。 単位は《hpa》ヘクト-パスパル。 このヘクトパスカル。 1気圧=1013hpaです。
次に血圧です。(急に(笑)) 皆さんが又は病院の看護師さんが血圧を水銀で測るとき見る血圧計。 単位は《mmHg》ミリ水銀(柱)
同じ圧力を測る単位ですので気圧と換算できます。
1気圧=1013hpa=760mmhg になります。
▼全く関係なさそうですが、単位についてもう少し付き合って下さい。
さて、次はこちらにすごく解り易いいい動画があります。
NHKです。(リンクをはっていいのかどうかわかりませんが、)
(検索窓=キーワード入力欄へ 《大気圧でおし上げられる水》とそのまま入力して下さい。
この動画では、1気圧が水を10m位押し上げる様子が良くわかります。
▼そこで今までの話をまとめますと、
私たちの身長を仮に180cmとしましょう。
地上にいる場合、1気圧=760mmhgで10m水を押し上げますので、1mで76mmhg、1.8mでは136.8mmhgとなり、
u>血圧の140mmhgが出てきます。
私たちの心臓(つまりポンプ)は、この140mmhgの圧力以上で毎日ドクドク動かないと、立った時に、頭の先まで血液が上がらない理屈になります。
逆に寝ていると、その圧力が必要なくなり心臓に負荷がかからなくなりますね。
▼ホースのはなしに戻ります。
1mと10mでは水の出る量が違うというのは経験上、ご理解頂けたと思いますが、それはホースの摩擦があるからということも、お解かりかと思います。 同時にホースが細くても水が出る量が違いますね。
↓下の写真は同じ種類の配管材。一方は新品。もう一方は錆びで詰まっています。
血管に当てはめると、管が細くなると、そのままの圧力では必要な量は出なくなるし、立った時に今までよりも大きな圧力がないと頭の先まで血液が届きません。
そこで心臓は血圧を上げるのです。
高い血圧はその人が生命を維持するために必要な圧力です。
▼若いときは、血管自体も柔らかく伸縮しますので、数値としては高い血圧値はでてきません。 ですが、年を重ねるうち老化現象として、血管は硬くなり、内面がざらざらになれば、心臓も血圧を上げざるを得ません。また、動脈硬化等で細くなれば、さらに血圧を上げなければ立ち上がれなくなります。
血管が伸縮しなくなるのは、致し方ないとして、せめて動脈硬化等には十分注意して、少しでも心臓に負担がかからないようにしたいですね。