話を少しそらして、昔の話をします。
昔から日本は 四季がはっきりしていて、夏は暑く 冬は寒い気候でしたよね。
昨日今日始ったわけではなくそれこそ、有史以来いやもっと前から、こういう気候で日本人は暮らしてきたんですよね。
日本の建築技術は世界遺産になるほど世界的に有名ですが、それは五重塔の一本柱をはじめとする耐震技術もさることながら、 湿気との闘いでもありました。
《 湿気があれば出てくるもの=カビ 》
過度な湿気は万病のもと。 と経験上分かったんです。
床を高床式にするのもそうですし、今もみられる茅葺屋根も湿気対策です。 土壁もそう。 和室にみられる欄間もそうです。 これらは全て湿気対策。 つまり、過去日本人は如何に湿気を逃がしカビを発生させないかと考え 一つの結論に達しました。
それは とにかく風通しをよくする
ここで、一つの疑問。 風通しをよくするのはいいけど、冬は今よりもっと寒かったろうに、どうしたんだろう と。
文献を調べてたどりつきました。 日本人は 湿気と寒さを天秤にかけ、湿気を取ったということ。 つまり、冬の寒さは我慢しなさい。ということでした。
まぁそれでも 囲炉裏が中央にありましたが、各部屋にはあっても七輪程度だったでしょう。(しかも近代になってからやっと)
過去の日本の住宅技術は、夏の湿気対策を優先したってことです。
結論=結露対策は風とおしをよくすること。 換気対策
いろいろ技術論があって異論もあると思いますが、1500年も2000年も積み上げてきたことに私は賛同します。
とはいえ、西暦2000年を超えた現代では 寒さ対策をしなければいけません。 昔出来なかったこと、それを 今の技術で試行錯誤しながら、挑んでいると思います。
寒さを克服する以上、過去の日本人の知恵に反旗を翻すわけですから、湿気とどのように闘っていくのか。
次では現状とその問題点を記したいと思います。