多能工という職種を提案
トイレリフォームの工期を2.5日から1日に短縮する
狭い場所をリフォームする場合があります。 例えば・・・・
- トイレ
- 洗面所
- お風呂場・浴室 など。
特に、トイレを床内装を含めてリフォームする場合、工事ボリュームによって、 工事期間(工程)が3日4日程度どうしてもかかります。
トイレリフォーム:一番依頼数が多い便器と床をリフォームした場合 一般的な方法
●単純に順序とおり工事を進めた時の工事順序です。
このように、《給排水工》と《大工さん》と交互に仕事していきます。 各2~3時間で終わる工事の連続。 順調に消化していけば工期2日です。
ですが、ここで問題が。《給排水工》さんと《大工》さんは、仕事ができない(他が仕事している)時は、終わるまで待つと言いたい所ですが、実態はそうではありません。
建設業界の慣習として、この《待機》というのは、一番嫌がりますし、お願いしても却下されます。 向こうの会社側にすれば、待機してもその間はお金は生まれず、各々の会社利益が左右されます。
場合によっては、例えば《給排水工》が便器を撤去した後、あとは明日来ますといって、違う現場に行ってしまうことさえあります。
また、《大工さん》も 朝から待機!はせず、午前/午後と一日を2つに分ける習慣がありますので、午前中便器撤去、午後解体という工程を組まざるを得ないことに。
このような慣習が根強いこの業界にいると、それらを考慮した工程を組まざるを得ません。
●現状 普通の工事順序
一般的の工程です。 工期2.5日です。
- 一日目:解体
- 二日目:切り回し床復旧
- 三日目:便器設置 → 引き渡し
妥当です。 ほとんどこのやり方になるはずです。
たまに、各々職人さんの調整がつかず、3日4日と伸びることさえあります。
各職人さんが同時進行で出来ないものか。 という疑問がわくと思いますが、結論はできません。
リビングと寝室、住宅の半分リフォーム といった中規模程度であれば、あなたはあっち、あなたはこっと と配置ができますが、リフォーム個所が小さければ小さいほど順序だてて一づつこなさなければいけません。
そもそも、トイレには複数人は入れません。
さらに、もう一つ課題になることがあります。 それは、日をまたぐ工程を組んだ時、仮設トイレを考慮しなければいけない事です。
朝晩、自宅にトイレがないというのでは、考えられませんので 事前に仮設費を見積項目に入れます。 1回3万円(回送費くみ取り費共)+使用日数がかかりますので、この項目は案外大きい。
トイレリフォーム:便器と床のリフォーム 一日で終わる方法
多能工という職人をつくる
現状では、小規模なリフォームであっても、人工数がかかり、各々その職種に違う人が施工し結果、時間がかかりそして工事費も高くなる。
ならば、人工数が同じでも、同じ人が施工すれば、時間短縮すればいいのではないか。
ということで、 当よろずプランマーがやっている方法。↓
考えてみてば簡単なことです。
便器の取外しも床の解体も 配管の切り回しも床フローリング貼りも そして 便器の設置も 全部一人でこなせばいいんです。
《待機》時間がなくなりますし、各職人の工具の片付けが必要なくなる。 つまり、時間短縮。
同じ人が一連の工事をやれば、上記の工程にできます。
どのような状況でも対応できる、綿密な段取りが必須ですが、やってみた私が言うんだら、間違いありません。
当然、上でも書きましたが、最悪な状況はいつも考えます。なので、最短でという注釈つきですが、いづれにせよ、順調に行った場合で、床リフォームも含めて1日で可能。
実際の工事の様子
上記の写真は、一日で、一人で施工した 工程写真です。
8時からスタートして16時で完成 引き渡しができました。
仮設トイレを設置しなかったので、次の日にまたぐことが出来ない状況での施工でしたが、おかげさまで順調に終わることが出来ました。
(写真を撮る余裕もありました)
複数人が家に入らない利点も
実際お客様から言われたことです。
「 工事をするので承知はしているんだが、複数人が、自分の家に入れ替わり立ち代わり、出入するのは 少し不安。」
なるほど。言われてみれば確かにそうです。
その点、私一人が(つまり素性がわかっている人が)最初から最後まで携わったのは、安心感を与えたのかもしれません。
一日で終わる工事 工事金額に直結
同じ工事を3日かかるのと、一日で終わるのとでは、工事金額が違うのは、当然です。
また、再度書きますが、仮設トイレが有るのと無いのとでは、3万~4万違います。
多能工育成
先ほど「考えてみれば、簡単なことです」とかきましたが、これを広めるのは非常に難しい。
この方法ができるのは、多能工のいう職種を一般的にし、さらに 違う技能を覚えさせ育成しなければいけません。
関東では、いち早く多能工する学校が立ち上がっていますが、青森ではまだまだ、言葉さえ聞きません。
この地域では、各企業が各々育成していくしかないのようですが、簡単ではなさそうです。
いづれにせよ、一つの施工方法として、いろいろチャレンジしていこうと考えていきます。