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浄化槽の内部バクテリアと設備について
下水道が整備されてないお宅がトイレを水洗化する場合、必ず浄化槽を設置しなければいけません。
ここでは、浄化槽について、記したいと思います。(3ページ中2ページ目)
4:水をきれいにするバクテリア
浄化槽は、本体に入った汚水や雑排水を処理するため、バクテリアに処理させています。
処理するといっても、100%きれいになる訳でもなく、それは法令上ここまできれいになれば、放流OKというこで、 BOD 20mg/lという基準を設けています。
【環境省令で定める基準:BOD20mg/L以下及びBOD除去率90%以上】
実際この数値が出ているかどうかチェックが必要です。 法律では一年に一度の法定点検が義務付けられています。お客様ご自身でのチェックも可能ですが、専用の測定機器が必要になったり、台帳作成保存など、現実的ではありませんので、維持管理業者にまかせましょう。
5:ブロアー
浄化槽内部に生息するバクテリアは生物ですので、酸素がなければ生きていけません。そこでブロアーという機械をさらに設置し浄化槽とつなげます。
ブロアーとは、酸素を送る機械です。 小さなコンプレッサーだと思って下さい。 このコンプレッサーは浄化槽の処理能力別に能力が違い、なんでもいい という訳にはいきません。 個人で購入される方はご注意を。
意外と盲点ですが、ブロアーは電気がないと動きませんので、適切な場所に外部コンセントがないといけません。 また能力が適正でも遠い場所(コンセントがある場所)に設置すると、配管にかかる配管抵抗(圧力損失)が大きくなり、規定量の空気が浄化槽に送れなくなりますので、設置位置にもご注意を。
また、ブロアーは周囲の空気をフィルターを通して取り込み圧縮して浄化槽に送り込みます。
上部のふたの止めビスをドライバーで戻せば、ふたがはずれスポンジフィルターが出てきます。 このフィルターは外して洗うことができます。 覚えておいても損はないと思います。
6:臭気管(臭突)
浄化槽から、上に向かって煙突みたいに立ちあがっている配管がある場合があります。臭突管と呼ばれるものです。 臭突管は浄化槽内の換気が目的です。
最近はあまり見なくなりましたが、単独浄化槽をお使いのお宅様でまだあります。
合併浄化槽本体でも接続口はありますが、最近は浄化槽の能力も上がり臭気筒を伸ばすは否かは、現場状況に寄るのが多いと思います。
※ネットですと、臭突管と通気管を混同しているサイトが多く見受けられます。これらは全くの別物です。 ●臭突管=浄化槽内の換気 ●通気管=排水の流れ自体を阻害しないための単独の配管設備。
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